未来へ進むとうほくリポート

特定非営利活動法人 こども∞感ぱにー(通称:こどぱにー)

「よこを向けばいつも心をひらける大人がいる」そんな居場所を地域で作りたい!

特定非営利活動法人 こども∞感ぱにー(通称:こどぱにー)

宮城県石巻市で、子どもが思いきり楽しめるあそび場づくりを行っています。子どもたちの創造性を育むために、どんな遊びも基本的に制止はしません。そのため、あそび場には子どもを見守る大人(通称:プレーワーカー)が常駐しています。また、子どもだけでなく、保護者や地域住民も気軽に立ち寄れるので、地域の人と人をつなぐ場として機能しています(写真:石巻市渡波地区のあそび場で、事務局長の桝谷和子さん)。

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子育てを支える、見守り役のいる自由なあそび場

宮城県石巻市は、震災によって甚大な被害を被りました。復興が進む現在、石巻市街地とそのほかの地域との「復興格差」がでてきています。例えば、石巻の市街地から2キロほど離れた渡波地区の被災した子育て支援センターは、いまだに復旧しておらず、中学校も仮設校舎のままです。

この渡波地区に、 こども∞感ぱにーが活動する“あそび場”があります。広い敷地内には、手作りのすべり台やアスレチック、不要になった土管やタイヤを活用した遊具が並んでいます。木登り、火おこし、ノコギリ作業など、多少危険が伴う遊びでも、子どもが「やりたい」と思うことに挑戦できる場です。このあそび場を支えているのが、「プレーワーカー」と呼ばれる、見守り役の大人。火おこしの方法を知りたいと言われたら教え、大怪我をしないように見守る、子どものための環境作りを行う人です。

こども∞感ぱにーでは、一人でも多くのプレーワーカーたちに、あそび場を通じて子ども、大人、そして地域をつなぐ役割を果たしてほしいと考えています。そして、被災地間での復興格差を少しでも縮め、渡波地区の子どもたちが育つ環境を整えたい―—その想いのもと、プレーワーカーがより活発な活動を行うため、今回こども∞感ぱにーは活動費を募ることにしました。

あそび場にある遊具はほとんどが手作り。子どもたちが地域の人たちと一緒に作り上げました。

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声を上げずにガマンしていた子どもたち

震災で大きな被害を受けた石巻。大人たちは生活や将来を考えることで精一杯でした。子どもたちはそんな空気を察し、わがままを言うことはなかったといいます。救援物資が積み重なる避難所の隅で、ひっそりと遊ぶ子どもの姿がよく見られました。

後にこども∞感ぱにーを立ち上げる田中雅子さんと桝谷和子さんは、震災から間もなく、他県からボランティアとして石巻を訪れました。そこでじっとガマンしている子どもたちを目にし、「このままではいけない」と思うようになったのです。子どもの本来の仕事は「遊び」のはず。思い切り走り回れるような場所が必要だ、と。

子どもたちを取り巻く環境について調べ始めると、それまで「石巻市」とひとくくりにしていた中にも、さまざまな違いがあることに気づきました。特に震災後、同じ市内でも石巻市街地と渡波地区とでは、大きな復興格差が出ていました。市街地にはある児童館がこの地区にはなく、遊び場が十分でないこと。子育て支援センターが復旧しておらず、相談相手を得られずに子育てに悩む保護者がいること--渡波地区の子どもも大人も、未来に対して不安な思いを抱えながら生活をしているのではないか。何か自分たちにできることはないか、と思うようになったそうです。

震災後、渡波地区で子どもたちが自由に遊ぶことのできる場所はほとんどなくなってしまいました。

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「石巻に残ろう」2人の決意

そもそも渡波地区は、石巻市の中でも公園が少ない地域でした。そこに加えて、震災によって海に近い公園が立ち入り禁止となったり、資材置き場や仮設住宅が建築されたりして、公園はほとんどなくなっていました。自由に遊べる場所を失った子どもたちに、これ以上負担をかけてはいけない、と田中さん、桝谷さんは活動を始めます。

田中さんは市にかけ合い、それまでこども会が管理していた公園の運営を行うことにしました。行き場を失った渡波地区の子どもたちが思い切り遊ぶことができ、また子育てに悩む保護者の相談拠点にもなる“あそび場”としたのです。誰でも安心して利用できるよう、「プレーワーカー」と呼ぶ大人が常駐する仕組みも作りました。

田中さんも桝谷さんも県外の出身で、それまで石巻とは縁もゆかりもありませんでした。最初は「外の人が何をしているんだろう?」と遠巻きに見られていたといいます。ただ、あそび場に子どもたちが訪れ、にぎやかな声が響くと、大人たちから「子どもたちの声を聞くと元気が出るよ!」と声をかけられるようになったのです。あそび場は子どもだけでなく、大人のためにもなる--。力を得た2人は石巻に残ることを決意し、NPOを立ち上げました。

田中雅子さん。現場経験20年の子どもたちの強い味方。保育士。

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子どもの無限の可能性を育てる“プレーワーカー”

あそび場の特徴は、「プレーワーカー」の存在です。昨今、「危ないから」という理由で子どもの遊び方がどんどん制限されるようになり、遊び方がわからない子どもさえいると言われています。そんな子どもたちのために、遊ぶ環境を整えるのがプレーワーカーです。一番の役割は、簡単なようで難しい「見守る」こと。危ないのでは、と制止してしまいがちなことも、どこまでだったら大丈夫そうかを判断し、ほとんどの場合は子どもたちの自主性に任せています。

桝谷さんには忘れられない光景があります。高い木に登って降りられなくなってしまい、泣き出した子どもがいました。大人たちが手を貸そうとしましたが、桝谷さんは「もう少し見守りましょう」と止めたといいます。遊んでいた子どもたちが木の周りに集まり、「どうしたの?」「どうする?」と声をかけます。ようやく木の上の子どもが、「降りたいんだ」と口にし、それを聞いた子どもは桝谷さんに「降ろすのを手伝って」と言いに来ました。

泣くばかりだった子どもがきちんと自分の意見を口に出せたこと。「どうすれば良いか」を子どもたちだけで考え、解決したこと。桝谷さんはその一連のプロセスにとても感動したといいます。子どもは無限の可能性を持っている--と。

「手を貸すことは簡単ですが、子どもを信じて待つことも大切だと学びました」と桝谷さん。

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未来を担う子どもたちの「立ち上がる力」を育む

プレーワーカーのもう一つの役割は、地域のコーディネーターです。子どもとその保護者、そして子どもを取り囲む地域の人たちを結ぶこともプレーワーカーの役目。子どもたちがどんなことをして遊んでいるのかをきちんと公開し、必要であれば説明も行います。また、あそび場の遊具は地域の人たちが協力して作り上げたもの。地域の人たちを招いてイベントを開くこともあり、大人にとっての生きがいの場になればとも考えています。

桝谷さんたちがあそび場で目指すのは、地域のセーフティネットのような場所になることです。学校や家庭で少しつまずいてしまった子どもも、ここに来れば気兼ねなく過ごせる。まだまだ子育て支援の環境が整わない保護者たちが気軽に訪れ、子育て相談ができる。そんな場所になれば、と考えています。いずれは地域住民の方たちで運営していくのが理想ですが、現段階では、プレーワーカーの存在が欠かせません。そのための活動資金を今回の募金で集めたいのです。

子どもが思いっきり遊び、自然に自主性や創造性を育んでいくことは、地域の未来を支えることにもつながります。しかし、現在の渡波地区にはその環境が整っていないのです。挑戦と失敗ができる場作りを提供するプレーワーカーを増やし、この取り組みを支援してくださる方々に支えられて、子どもたち、ひいては渡波地区の未来をつくりたい―—。

子どもたちと、この地域の未来のために、ぜひあなたの寄付をお願いします。

将来的にはあそび場の数をもっと増やし、子どもたちがそれぞれの居場所を見つけられるような地域になることを目指しています。

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特定非営利活動法人 こども∞感ぱにー(通称:こどぱにー)

特定非営利活動法人 こども∞感ぱにー(通称:こどぱにー)

宮城県石巻市鹿妻南2-1-7

URL:http://japangiving.jp/p/5020
URL:http://codopany.org/
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