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Fuku Farming Flowers

福島県双葉郡の日常を彩る 思いを届けるお花屋さん「Fuku Farming Flowers」

Fuku Farming Flowers

福島県双葉郡川内村にアトリエを構える生花店。
大阪府出身の福塚裕美子さんが、2018年9月に開業。2019年3月現在、実店舗は持たず、川内村、楢葉町、広野町の商業施設に出張販売をしています。アレンジメントやウェディングブーケ、贈答用のオーダーも受け付ています(要予約)。

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福島県双葉郡唯一のお花屋さん

福島県双葉郡に、東日本大震災以来初となる生花店が開業しました。2019年3月現在、双葉郡で唯一の花屋です。

花屋の名前は「Fuku Farming Flowers」。運営しているのは、大阪府出身、双葉郡川内村在住の、福塚裕美子さんです。

「Fuku Farming Flowers」は、今はまだ店舗は構えずに、双葉郡内の、川内村、楢葉町、広野町へ、出張販売という形でお花を届けています。

双葉郡楢葉町、ここなら笑店街内「ブイチェーンネモト」の店頭での出店。春のお花が並びます

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川内村出身の友人と共に、震災後の双葉郡へ

東日本大震災が発生した際に、東京の花屋で働いていた福塚さん。仲の良い同僚で友人の一人が、川内村の出身でした。彼女に連れられて川内村に足を運んだ福塚さんが見たのは、荒れ果てた田んぼや人のいない村の景色でした。

そんな故郷を見て悲しむ友人を見た福塚さんは、美しい川内村を取り戻したいと、花屋を辞めて、2012年5月に川内村に移住。「あの頃は、誰もが『被災地のために何かしたい』と思っていましたよね。実際に川内村に足を運んで現場を見た私は、東京に戻って何もできない自分が苦しかった。なので実際に川内村に行って、何かしたいと思ったのです」。

役場職員、農家での仕事を通して、村の人たちと関係をつくっていきながら、田んぼ体験や地元のBONDANCEなどのイベントを仕掛けていきます。

そんな生活を川内村で2年半ほど続ける間に、村での支援が充実してきたこと、そして福塚さん自身は、海外に行って花屋の勉強をしたいと考えていたことなどが重なり、一度村を離れることを決意します。

名古屋でワーキングホリデーへの資金を貯め、念願のドイツ行きが決定。そのことを川内村へ報告に行った際に、自然に口から「帰って来て、川内村でお花屋さん開くから」と宣言したことが、福塚さんの心を決めさせたといいます。

川内村の名所の一つ、詩人・草野心平ゆかりの地「天山文庫」 撮影:FiveStar 松本淳

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双葉郡の花屋として

1年間ドイツで花屋の勉強をした後、帰国。東京で開業資金を貯めた後、約束通り川内村へ戻って来ましたが、資金やお店の場所などが定まらず、まずは移動販売から始めることに。

2019年3月現在、月曜日は、川内村の「YO-TASHI」、木曜日は、楢葉町のここなら笑店街「Vチェーンねもと」、隔週金曜日は、広野町の「イオン広野店」の店頭で、お店を開いています。

お花の仕入れは、週に2回、郡山の市場で。まだ多くの数を仕入れることはできませんが、セリにも参加し、「だいぶ顔見知りが増え、声をかけてくれる人もたくさんいて、市場に行くことがすごく楽しい!」とうれしそう。

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「花のある日常」を双葉郡に

双葉郡で花屋をやる意義については、「生活に必要なものはある程度揃うようになってきたので、お花かな」と話します。
福塚さんの提供する花は、日常を彩る花。特別な日でなくても、花が日常にある暮らしを提供できたら、と品ぞろえをしています。花は、それだけで人を元気にしたり、特別な思いを乗せて届けられたり、パワーがたくさんある。21歳の時に花の魅力に気付き、それ以来花一筋できた福塚さんのゆるぎない思いです。

お祝い用の花もオーダーで作ります。結婚式のブーケから、誕生日などお祝いの花、贈答用などなど。基本は、各商業施設の出店時に引き換えですが、配送・宅配も承っています。(北海道、沖縄を除く)

結婚記念日に6本のバラを入れたアレンジを、とオーダーされた花束。入れるバラの種類もオーダー内容に合わせます。このバラの名前は「ALL FOR LOVE」

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出張販売を始めたことで、村の人に「花屋」として認めてもらえるようになったり、お花だけを目当てに来てくださるお客さんが増えたりと、「双葉郡のお花屋さん」として認知されつつある「Fuku Farming Flowers」。「あらお花、いいわねー」と声をかけてもらえるだけでもうれしいんです、と福塚さん。お花教室などの依頼もあり、花をきっかけにお話やつながりが生まれる現場をつくることができるのもとてもうれしいのだとか。

ハーバリウム教室で、参加者に指導する福塚さん

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私の生きていく場所は川内村

今後は、拠点である川内村に実店舗を構えることが目標。交通アクセスが良いとは言えない川内村に「わざわざ行きたい、と思ってもらえる」場所を目指します。
お花、そして食、ものづくり。そんなものたちが一体となった庭とギャラリーをつくりたい。そのために仲間が欲しいという福塚さん。「私の苦手なことを楽しくやってくれる仲間が見つかるといいな」と楽しそうに話します。「いろいろな場所に住んでみたけれど、私の生きていく場所は川内村しかないと思っています。なので、花を通して、みんなが川内村に来てもらえるための場所をつくっていきたいです。私には、花しかないので」。

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