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南三陸の食を活かすワインで地域をつなぐ~南三陸ワイナリー

2019.10.25

南三陸ワイナリー株式会社

宮城県南三陸町で、2017年春に始動した「南三陸ワインプロジェクト」。今年2019年に「南三陸ワイナリー株式会社」を設立し、法人化。2018年から、県内の秋保ワイナリーでの委託醸造でワインを生産。2019年4月に発売した初ヴィンテージワイン「DELAWARE 2018」は日本ワインコンクール2019で奨励賞を受賞。宮城県産のワインでは初受賞となる。2020年夏には、南三陸町内にワイナリーを開設する予定。 (写真はぶどう畑でワインを持っている社長の佐々木さん)

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地域のストーリーを語れるワインと食で、南三陸町につながりを

「南三陸の魚介類には、辛口の白ワインが一番合うんです」。南三陸ワイナリー株式会社(以下、南三陸ワイナリー)社長の佐々木道彦さんは、自信をたたえた表情で説明してくれました。同社生産の「DELAWARE 2018」。さわやかな香りを感じながら飲んでみると、口いっぱいに果実の風味が広がりながらも、甘すぎずすっきりした飲み口。南三陸の特産物である、タコやホヤともよく合います。南三陸ワイナリーは、ワインと食で南三陸に「つながり」を生み出したいと考えています。

南三陸ワイナリー社長の佐々木道彦さんは、大阪生まれ、山形育ち。山形県はワイン造りのためのぶどう栽培が盛んで、身近に感じて育ちはしましたが、東日本大震災までは、ワインや農業とは全く関係のない、楽器メーカーでものづくりの仕事についていました。

震災直後は、岩手県の沿岸部などでボランティア活動をしていましたが、自身の地元でもある東北にはまだまだ支援が必要と、2014年に仙台市に移住。建材・住宅メーカーで勤務後、2016年に職人とものづくりを行う仕事に就き、ワイングラスを手掛けたことで、ワインにも地域性があることを知ったといいます。たまたま宮城県の秋保ワイナリーへ手伝いに入ったことが、ワイン造りへ足を踏み入れるきっかけとなりました。

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DELAWARE 2018

南三陸町で地元産のワインが生まれた理由

「南三陸ワインプロジェクト」として、同町でワイン造りのプロジェクトが始まったのは、2017年。耕作放棄地を活用したワイン用ぶどうの栽培と、それを原料としたワイン醸造を南三陸町で行うことで、同町の食材とのマリアージュやワインツーリズムなど、多角的な産業振興を目的としてスタートしました。地域おこし協力隊を2名採用し、秋保ワイナリーでの研修や山梨大学の先生の指導を受けプロジェクトを進めていましたが、法人化するにあたり佐々木さんが採用され、2019年2月に南三陸ワイナリーが設立されました。

プロジェクト初年の2017年には、700本のぶどうを植樹。秋保ワイナリーへの委託醸造で328本のスパークリングワインを生産しました。2018年には、同じく秋保ワイナリーへの委託醸造で白ワイン「DELAWARE 2018」2154本を醸造。2019年4月に酒類販売免許取得、オンラインショップを始め、南三陸町内の「さんさん商店街」やホテル観洋、仙台市内の酒屋などで販売しています。

(取扱店舗はこちらから https://www.msr-wine.com/dealer/

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南三陸町のさんさん商店街にて販売されています。

地域をつなげる「ハブ」としてのワイナリー

南三陸の食材、特に魚介類には白ワインが合うと、現在は白ワインとスパークリングワインを生産している、南三陸ワイナリー。昨年までは、ぶどうの生産は山形県で、醸造は秋保ワイナリーで委託醸造していましたが、生産地を南三陸町内に確保し、ワイナリーをつくるための空き工場も志津川湾すぐの志津川仮設魚市場付近に確保できたことから、来年からは、生産から醸造までを南三陸町で行うことができる予定で、まさに南三陸ワイン元年となります。

「ワイン単体ではなく、ワイナリーをハブとして、人と地域をつなぎ、南三陸の地域としてのブランドを作り上げたいと思っています」と佐々木さん。ワインは、ほかのお酒と違って、水をほとんど使わずぶどうそのものがお酒になるため、生産地の個性が出やすいお酒だということ。だからこそ生産は難しいが、ワインを通して地域のストーリーを語ることができる、と佐々木さんは話します。

東日本大震災による津波の影響で、市街地中心部に居住できなくなり、お酒を通したコミュニケーションができなくなってしまった南三陸町に、ワインと食を通した「つながり」を生み出し、食だけではない、地域産業同士のつながり、人と地域のつながりをつくり続けることで、持続可能な地域社会をつくり出すことが、南三陸ワイナリーのミッション。南三陸のワインと食のマリアージュ、その美味しさには、ワインや食を手掛ける、地域の生産者のストーリーが内包されるのです。

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地域のハブとしてのワイナリー、イメージ図。南三陸ワイナリー提供

南三陸町で始まろうとしているワインと食の新しい文化。すでに豊かな食や自然環境にあふれる南三陸町を、ワインというツールでつなぐことで、町内で暮らし、働く人はもちろん、町外から来た人たちが、より広く南三陸町を楽しめるきっかけにもなるはずです。 そして南三陸ワイナリーは、ただ地域を盛り上げるためのワインではなく、品質でもトップを目指す心意気です。南三陸産のぶどうを使用し、南三陸のワイナリーでつくったワイン。楽しみに待ちたいと思います。

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南三陸町のぶどう畑で実をつけるぶどう

南三陸ワイナリー株式会社

e-mail:info@msr-wine.com

【南三陸ワインプロジェクト】
主催:南三陸ワイナリー株式会社
協力:株式会社仙台秋保醸造所
     株式会社南三陸農工房

HP
https://www.msr-wine.com/
Facebookページ
https://www.facebook.com/msr.wine/
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