ドコモグループ 東北復興・新生支援

笑顔の架け橋 Rainbowプロジェクト

  • HOMEHOME
  • 魅力あふれる道の駅「上品の郷」

魅力あふれる道の駅「上品の郷」

2015.06.08

道の駅「上品の郷」

石巻市内にある里山、上品山から名付けられた道の駅「上品(じょうぼん)の郷」。 「道の駅」としての「休憩」「情報発信」機能に加え、農産物直売所、レストラン、温泉保養施設、コンビニエンスストアなどを有する石巻の地域振興型複合施設です。 また、開催されるイベントも数も豊富で、幅広い年齢層が楽しめるそのイベント数は年間200を超えます。

詳しくはこちら

石巻市内で唯一助かった施設

第26回東北建築デザイン賞にも選ばれた木造建築の「上品の郷」。新旧の北上川にはさまれた場所に位置し、震災当日は、目と鼻の先まで津波がせまっていました。この建物は面格子のみ(釘は1本も使用していない)で、震度7以上に耐えられる建築であったため、建物の被害はありませんでした。店内は、あの揺れの中でも普通に立っていられるほどであり、商品が落下したのはたったの3点だけだったと言います。
「石巻市内で唯一助かった施設だと思うんです。駐車場が広かったことやコンビニがあったせいか、震災直後はお客様が殺到しました。」
「(停電の中)お客様に対応しようということで、懐中電灯をかざして値段を見て販売を続けました。周辺があんなに大変なことになっているとは、まったくわからなかったんですね・・・ずっとお店で対応してましたから。」
そう当時の混乱ぶりを、農産物直売所所長の小野寺さんは振り返ります。
「うちの商品であれば無償提供とかもできたのですが、私が担当している直売所も全て委託でお預かりしている商品でしたので、販売してお金にしてお戻しするのが業者さんへの最善の策だと思って、(震災後)二日後くらいから屋内で販売を再開しました。」

お話しをきかせてくれた農産物直売所所長の小野寺さん

広い駐車場をもつ「上品の郷」

地域コミュニティ施設として

施設のひとつでもある温泉施設「ふたごの湯」は、2011年3月24日に再開。最初の二日間を無料にしたところ、大変な混雑となり寒い中長い行列ができてしまいます。そのため、その後は、やむを得ず少額の有料とし、入場制限をしながら、少しでも多くの人に利用してもらえるよう営業を続けたそうです。
また、営業時間終了後には、近くの 日赤病院で働く医師や看護師に温泉施設を利用してもらい、過酷な医療対応の疲れを癒してもらうなど、地域コミュニティ施設としての支援活動を積極的に推進しました。

震災時、多くの人たちの疲れを癒した「ふたごの湯」

小さい子供からお年寄りまで楽しめるイベントを開催

「うちのイベントの数は、年間200を超えます。」と、小野寺さん。
現在「上品の郷」では、歌謡ショー、舞踏ショー、演奏会、コーラス、お楽しみ抽選会など、小さい子供からお年寄りまで楽しめるさまざまなイベントが催されています。
その他にも、第3回食材王国みやぎ推進優良活動表彰で「地産地消部門大賞」にも選ばれたレストラン「栞」のバイキングや、無料の休憩室や有料の個室も備える温泉保養施設「ふたごの湯」、新鮮な地元の野菜を多数とりそろえる農産物直売所「ひたかみ」など、「上品の郷」は「道の駅」の概念を超えた魅力あふれる複合施設となっています。

年間200以上のさまざまなイベントを開催

バイキングが人気のレストラン

農産物情報公開システム

「上品の郷」は、石巻専修大学との産学連携プロジェクトにも参画しています。
別名「IT産直」ともいわれる「農産物情報公開システム」を、平成18年から導入し運用しています。
これは、購入した農産物に貼付されているラベルの検索コードを、自宅のパソコンや携帯端末、店頭のタッチパネル端末で検索すると、生産者名や生産地、薬は何回使ったか、土づくりはどうしているかなど、その農産物に関する生産履歴が見られるというもので、こうした農産物の情報提供という試みは、「食の安全」に対する消費者の意識の高まりと合致し、大きな効果を得ています。
また、生産者に対しては情報システムと連動した売上情報の提供を開始しました。この売上情報は携帯電話で確認できるというものでしたが、当時、60~80代の生産者のお母さんたちは携帯を持ってる人さえ少なかったため、docomoと連携し、携帯電話の使用方法セミナーからはじめたといいます。その甲斐あって、生産者は「今日は○○時に何個売れたからもうちょっと(農産物を店舗に)出そうかな」などと、販売マーケティング術を自然と身につけ、それが販売の機会損失の低減へとつながっていったのです。

農産物情報公開システムが利用できる店頭端末

上品の郷の取り組みの数々

「上品の郷」の農産物直売所では、農産物情報公開システムの導入に加え、県が認定する「エコファーマー」の取得を推進し、安心・安全な野菜の生産への取り組みを進めています。現在、農産物直売所「ひたかみ」では9割以上の生産者がこの「エコファーマー」の認証を受けているそうです。
エコファーマー制度は、農業者が、たい肥などによる土づくり・有機肥料の使用(化学肥料の低減)・農薬使用の低減に関する環境にやさしい農業の「導入計画」を作成し,知事の認定を受けるというもので、この認定を受けた農業者をエコファーマーと呼びます。「上品の郷」では「エコファーマー部会」という研究会を立ち上げ、生産者たちをサポートしています。もともと「上品の郷」の直売所に野菜を持ち込む生産者たちの多くは農薬などをほとんど使っていませんでした。しかし、60代から80代の生産者さんが、認定のための細かい計画書を作ることは容易なことではありません。「エコファーマー部会」ではそのような計画書作成を手伝いながら、更にそれをメディアや消費者にどうPRするかも課題としているそうです。

店内のエコファーマーコーナー

農産物直売所「ひたかみ」

チャレンジしつづける「上品の郷」

「上品の郷」は、今では年間100万人が訪れる施設ですが、数年前には、三陸道の延長による近隣交通量の減少や、大型店の出店による打撃などで、来場者が落ち込んだ時期があったといいます。そんな苦境を、早朝の社員会議などでアイデアを出し合い、新たなことにチャレンジすることで、今日の成功を手にしてきたのです。
温泉保養施設や、農産物直売所、旬の食材が楽しめるレストラン、繰り広げられるさまざまなイベントやショー。
道の駅の概念をくつがえす魅力あふれる「上品の郷」。
みなさんも一度立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

平日でも車やバスでにぎわう

2022.03.31

岩手三陸の玄関口としての役割を担う、道の駅高田松原と東日本大震災津波伝承館

道の駅高田松原・東日本大震災津波伝承館

道の駅「上品の郷」

〒986-0132 宮城県石巻市小船越二子北下1−1

HP
https://joubon.com/
詳しくはこちら

このページをSNSでシェアする

関連記事をさがす

トップページへ戻る