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「フェイジョア」を日本で育てたいという夢を叶えるために

2014.11.19

楽・農・人 ゆうゆうファーム

日本初のフェイジョア農家をいわき市小川町に立ち上げ、家族で真心をこめてできうる限りの無農薬栽培に取り組んでいます。

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フェイジョアって何???

「フェイジョア」というフルーツをみなさんご存知ですか??
「フェイジョア」とは南米ウルグアイ原産フトモモ科の熱帯果樹です。もともと50年前キウイと一緒に輸入されたものの、栽培のむずかしさなどから日本ではあまり普及しませんでした。大きさはレモンくらいのサイズで、グリーン色の果実が実ります。15種類も品種があり、食物繊維が多く、ビタミンCやポリフェノールが豊富に含まれるフルーツです。果肉はクリーム色で柔らかく、内側のゼリー質の食感、独特の甘い芳香、まろやかな風味は従来のフルーツにはないものです。日本では花の美しさが人気で庭木として植えている家庭も多く、今では全国的に栽培されています。

フェイジョアとの出会い

ゆうゆうファーム代表の丸山雄三さんは、ニュージーランドに行った時一目ですっかり魅了されてしまうほどの美しい花と、完熟した実の放つ得も言われぬ芳香にたちまち虜になってしまいます。これが「フェイジョア」との初めての出会いでした。帰国後、図書館でフェイジョアのことを調べ続けるほどすっかりフェイジョアにはまった丸山さん。調べをすすめるうちに四国や南九州でフェイジョアを栽培している農家がいると知り、四国まで足を運び勉強を重ねました。その後、丸山さんは55才で勤めていた会社を早期退職し、1年をかけてフェイジョアを栽培できる場所を探し続けます。長崎から探しはじめ最終的に縁もゆかりもない、いわきに辿り着きました。2007年の冬に約2,000㎡の梨園を借り、そこにハウスを設置。開園するまでには、以前の梨園の撤去・解体・開拓という重労働に加え、土壌検査・土壌改良・施肥計画まで夫婦2人で行いました。フェイジョアは栽培をしている人が少なく、使う肥料などわからない、相談する人がいない、保険に加入できないなど、先駆者として苦労の連続だったそうです。

当時の様子やフェイジョアに対する想いを熱く語る丸山夫妻

震災や自然災害との戦い

ゆうゆうファームでは、フェイジョアの木を約300本植えていますが、まだ若い木が多く、成木はまだ100本程度。そのため、収穫量もまだ十分ではありません。
栽培を始めて初出荷ができた翌年の2011年3月、東日本大震災に見舞われました。県の認定農家の特産品に指定されていたこともあり、土壌の検査を行い安全性の確認をとりました。商工会議所に知り合いがいたことから、全国の商工会議所へフェイジョアを紹介してもらい、徐々に売上げも回復。しかし、2013年いわき市を10年に1度の大雪が襲い、約80本もの木が折れてしまいました。折れた木をつなぐなど修復を試みましたが、30本は枯れてしまいました。その後も台風など悪天候に見舞われ「どこまでいじめるんだ」と力を落としたこともあったそうです。

これからの成長が期待される若いフェイジョアの木

フェイジョアの味わい

フェイジョアはすべて無農薬で栽培しており、収穫は通常10月中旬から12月上旬がメイン。収獲する方法は「タッチピック」と言って実のお尻をポンポンと優しく叩くと自然と木から落ちます。収獲後は7~10日くらい置き「追熟」させます。
収穫した時にはほぼ香りはありませんが、追熟させることで非常によい香りが漂います。お客様へ出荷するときには追熟したものを送付するため、配達の方に「これは何ですか?すごくいい香りがしますね」と言われるほどだそうです。 注文はインターネット等で受付していますが、天候の問題などもあり、全部が出荷できないこともあります。その時は来年までお待ちいただくそうです。

果実に優しく触れる「タッチピック」で収穫 

フェイジョアは身だけでなく、花びらも食べられるため、この花びらを使ったジャムも作っています。フェイジョアを使った生ドーナツは形がドーナツ状で、味はレアチーズケーキやムースに近い感覚のスィーツです。福島県内や東京など各地で開催されるイベントでも大人気の商品。その他フェイジョアティーもあり、試飲した方は何の味かわからないから興味をもってくれるそうです。口で説明しても伝わらないので、まず食べて頂くのが1番だと丸山さんは言います。

爽やかな酸味が楽しめるフェイジョア生ドーナツと、フェイジョアティー

世界へふくしまの安全と発信したい

ゆうゆうファームでは随時ボランティアを受け入れています。NPO団体永徳堂が中心となり、毎月1回中国人留学生や日本企業に勤める社会人をボランティアとして派遣し、農作業のお手伝いをします。この活動は、中国の人に福島の食品が安全であることを知ってもらうことで、世界中へふくしまの安全性を発信しています。東日本大震災の放射能汚染によって、世界各国から輸入制限された東北食を再び世界から認定させたいと活動を継続しています。
一過性の支援では意味がなく、少人数でも定期的に足を運ぶ支援が必要であると感じ100人を現地に訪問させる予定です。直接現地に来て丸山さんとフェイジョアにふれあい、興味を持ってもらうことが大切だと考えています。

中国人留学生等が毎月ゆうゆうファームを訪れて農作業ボランティアを実施

仮設住宅に住まわれる方々の生きがいへ

現在、息子の穣さんもゆうゆうファームの造園部門で働いていますが、福島県双相地区のラジオ番組を聴いた際「仮設住宅でやることがない。ボランティアで人が来てくれることはいいのだが、生きる目的がない」という声を聞きました。ゆうゆうファームでも人が足りなくボランティアに来てほしかったこともあり、「この方々に何かやってもらえることはないか」と考えました。ファームの施設であるBBQ場や畑、庭など場所を自由に使ってもらっていいから、何かその代わりにお手伝いしてもらえないかと相談しました。植物と触れることで気持ちが癒されると、今では数名が定期的に訪れ庭の草取りをしながら、奥さんとのおしゃべりを楽しんでいるそうです。

愛犬ハナちゃんは、みんなから大人気♪

今は、フェイジョアの他にイチジクやハーブなども栽培しています。「農業の6次化と言われるが、人と違うことを考えたり、やってみないと生き残っていけない」と丸山さんは語ります。
農業を超えた人とのコミュニケーションの場として、フェイジョアがつなぐ縁はこれからも日本や世界へどんどん広がっていきそうです。

楽・農・人 ゆうゆうファーム

〒979-3123 福島県いわき市小川町塩田堀口10−1

HP
https://feijoa-dream.com/
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