檜枝岐歌舞伎ドキュメンタリー映画「やるべえや」上映会

●映画内容「ＨＰより抜粋」
●福島県の会津に人口630人の小さな村檜枝岐村がある。そこに270年もの間受け継がれてきた農村歌舞伎「檜枝岐歌舞伎」がある。どのように昔のままの形でつながれてきたのか？この先若い人にどうやって伝承されていくのか？そのひみつを描いた感動のドキュメンタリー映画である。2009年から2011年震災直後に完成。全ての撮影において演出は一切ない。尾瀬の自然と何気ない檜枝岐の暮らしをそっと写し撮った作品である。今失われつつある日本の大事なものが一杯詰まった貴重な一作である。

小さな村での伝統継承。そこには村全員で子供達を見守る村の人の温かさと優しさがありました。会場全体が温かい感動に包まれ、上映後には、涙を見せる参加者の方が印象的でした。星座長×安孫子監督×小岩秀太朗さんトークショー　上映後には、檜枝岐村花駒座星座長、やるべえや映画監督安孫子監督、全日本郷土芸能協会小岩さんによるトークショーを開催致しました。
参加頂いた方からゲストの皆さまに質問を頂き、回答をして頂くというスタイルで実施し、多くのご質問を頂きました。

・撮影で一番大変だったこを教えてください。
・中学生が1か月位の練習できちんと歌舞伎ができていた事にびっくりしたのですが、1日どの位演習したのでしょうか。
・思いを伝えて相手に共感してもらうために大切にしていることは何でしょうか。
・監督がこの歌舞伎を映画化しようと思われたきっかけや動機はなんですか？
・福島を題材にされることが多いのはなぜですか？

星座長からは、伝統を継承をしていくという想いの元活動されてきた今までのお話や、状況、また、その想いについて語って頂きました。福島県の奥の小さな村、、子供達は一度は村を離れなくてはならない、その時に、故郷にはこんなに素晴らしい伝統文化がある、という事を誇りに思えるようになってほしい。との想いで子供達に熱心に歌舞伎を教えていらっしゃいます。

原発事故により世界に悪いイメージとして伝わってしまった福島県に、こんなに素敵な文化がある、という事を世界に発信をしたかったという安孫子監督。（山形国際映画祭　アメリカ・ワシントンDC、台湾等各地で上映されています。）映画を撮影している間は、村の人達全員で子供達を育てている、という想いに触れることができ、とても幸せを感じられたそうです。幸せとはなんなのか、、改めて考えさせられる機会となりました。

自身も岩手県出身で鹿踊りの継承をされている小岩さん。地元の人にとっては何気ないことだとしても、各地域にある芸能というのは、地域の宝であり、各地域の出身者の誇りとなる、と、全国各地にある芸能を伝えていく事の重要さをお話頂きました。私達自身も知っていく、関わっていくという事が大切なことなのだと感じました。　

檜枝岐村の料理「はっとう」と物販トークショーの後は、出演者、参加者の方々との懇親会を行いました。檜枝岐村の郷土料理である「はっとう」を檜枝岐役場の方からふるまって頂き、美味しく頂きました。

はっとうとは、その昔、檜枝岐地方が凶作にあった時、調査に来た役人が現地を訪れ、食べたところ、あまりのおいしさに「贅沢な品なので、普段の日に作ってはいけない。ただし、晴れの日（祭やお祝いの日）に限り食べることを許す。」と言い渡したそうです。それ以来、御法度（ごはっとう)となったことからはっとう（はっと）と名付けられたという面白い由来があります。
そば粉ともち米を良く練って延ばし、ひし型に切ったものをゆでて、じゅうねん（えごま）やきな粉につけて食べます。
ＶＲにて檜枝岐舞台を体感！ＶＲにて、実際に撮影してきた檜枝岐舞台の舞台になる国指定重要有形民族文化財「舞殿」の景色を体感して頂きました。檜枝岐の歌舞伎は元来鎮守神の祭礼に歌舞伎を奉納するという形で上演され、村民もこれを楽しむというものでありました。したがって建物は神社に向かって建てられ、拝殿のような形態をとっています。 本ページ上部の埋め込みページからもご覧頂けます。ＶＲで観ると更に臨場感も増します。参加者の皆さまに、その神秘さを少しでも感じて頂きつつ、楽しんで頂けました。 参加者の皆さんの声 参加者からは、アンケートにて「大変満足・満足」100％の満足度を頂き、出演者にとっても、参加者にとっても、日本に根付く伝統文化、そしてそれを作っている方々の想いに直接触れる事ができる機会を作る事ができました。参加者の皆さん、来年の檜枝岐歌舞伎を観に行かれるのを楽しみにしていらっしゃいました。福島県の村奥に根付く伝統芸能、そして、檜枝岐村の良さを多くの皆さんに知って頂ける機会となれていたら嬉しいです。

参加者の方の感想です。ご参考までにご一読ください。
・地域の方々の生様、自然が感じ取られ、素晴らしいドキュメンタリーでした。
・期待以上でした。ぜひ村に行ってみたいと思いますし、地域の伝統芸能も時代に合うかたちで活性化していければなと思いました。
・伝統芸能の継承という難しい課題を中学生の文化祭で演じるために教える、伝えるということを通じて未来に向かう歩み、それが村の自然の営みの中で行われていることを感じられる素晴らしいドキュメンタリーでした。
・子供達を見守り、育てていく村の人々のあたたかさがとても伝わってきました。
・村全体が家族で「人づくり」をしている、という監督のお話や浮き沈みがありながらも継承し、中学生にも伝えているという長一さんのお話、東北人が誇りを取り戻すには外部の目がいる...という小岩さんのお話が印象的でした。