かーちゃんの愛が詰まったふるさとの味
2017.02.17
NPO法人かーちゃんの力・プロジェクトふくしま
原発災害によって避難を余儀なくされた福島の人たち。そんな中で立ち上がった“かーちゃん”たちは、自家製の農作物や代々伝わる家庭料理を活用して、オリジナル商品を開発。どこか懐かしい「ふるさとの味」をご紹介します。
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ふるさとの味を伝えていきたい
震災後、生まれ育った土地を離れ、さまざまな土地に避難することとなった福島の女性たちが力を合わせて運営している、NPO法人かーちゃんの力・プロジェクトふくしま。"かーちゃん"たちは、農家だったり、漬物やお餅を作ることが得意だったり、おいしいジャムのレシピを持っていたりと、それぞれ手に職を持っています。それを生かし、自分たちで商品開発を行ってきました。
プロジェクトを通じてさまざまな人と出会う中で、かーちゃんたちはふるさとの味がどれほど大切なものだったかということに改めて気がつきました。自分たちが受け継いできた味を次の世代に伝えるべく、かーちゃんたちが丹精込めて作ってきた商品をご紹介します。
お菓子、調味料、漬物、ジャムなど、商品は多岐にわたります
食卓に欠かせない「梅干し」
おにぎりやお弁当の彩りにもなる色鮮やかな梅干しは、1年を通した大人気商品です。これまでは県外の梅を使用していましたが、ようやく福島県産の梅の使用が解禁されました。もちろんきちんと検査を行った上で販売していますので、安心してお召し上がりください。
塩分10%、20%と2種類ありますので、お好みに合わせてどうぞ
優しい味わい「かぼちゃ糅飯の素」
プロジェクトを率いてきた渡辺とみ子さんは、かぼちゃ農家です。品種改良を重ね、飯舘村オリジナルの「いいたて雪っ娘」をつくりました。皮が薄くて身が多く、甘みが強く、長く保存できるのが特徴です。このかぼちゃを使った二つの商品をご紹介します。
一つ目は「かぼちゃ糅飯の素」。「糅飯(かてめし)」は米が貴重品だったころに生まれた料理で、野菜などを混ぜて炊いて米を節約していました。聞き慣れない名前ですが、これまでの歴史を大切にしようと、あえて昔ながらの「糅飯(かてめし)」と名付けました。
かぼちゃのほかに椎茸やにんじんも入っていて、お米に加えて炊くだけで、出汁が染み込んだおいしいご飯が出来上がります。もち米を合わせておこわ風にしたり、ひき肉やズッキーニを加えて少し洋風にしてみたりと、アレンジもいろいろとお試しください。
甘いかぼちゃがたっぷり入った糅飯の素
かぼちゃの甘みを味わう「いいたて雪っ娘マドレーヌ」
「いいたて雪っ娘」を使った商品の二つ目は、マドレーヌです。かぼちゃをたっぷり入れているので、見た目も綺麗なオレンジ色。口に入れると、かぼちゃの優しい甘さが広がります。避難先でもかぼちゃ栽培を続けていた渡辺さんが震災後に開発した自信作です。
ここで紹介した商品は、あくまでほんの一部。かーちゃんたちが愛情こめてつくった商品はまだまだたくさんあります。ぜひウェブサイトを覗いてみてください。
小ぶりのマドレーヌなので、ついつい「もうひとつ」と手が伸びてしまいます
NPO法人かーちゃんの力・プロジェクトふくしま
〒960-1246 Fukushima福島市松川町金沢字船場3-27「あぶくま茶屋」
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(チームレインボー 菅原 陽子)