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いわき駅前にゲストと地元の人をつなぐゲストハウス

2020.03.30

Guesthouse & Lounge FARO iwaki

Guesthouse & Lounge FARO iwaki
いわき駅前のやまとビルに、この春オープンするゲストハウス。 同ビル3階の「イタリアンカフェダイニング LaStanza(スタンツァ)」オーナーシェフの北林由布子さんが運営。 ゲストと、地元の人・食・思いなどがつながる場所を目指し、イタリア語で「灯台」の意味を持つ「FARO」と名付けられました。 1階がカフェラウンジ、2階はドミトリー、3階がイタリアンレストランとなっています。

常磐線いわき駅前にゲストハウスオープン

「そういえば、今福島ってどうなってるんだろう」
「常磐線も全線開通したし、ちょっと行ってみようかな......」

そんな風に思ったとき、駅前にあってうれしいのが「ゲストハウス」ではないでしょうか。
この春、福島県いわき市の平地区に、いわき駅前初のゲストハウスが誕生します。

ゲストハウスの名前は、「Guesthouse & Lounge FARO iwaki」。「FARO」とは、イタリア語で「灯台」という意味。
旅人、この町に暮らす人、新しい風と地域の風土、地域の食や人の思いなど、様々なものが出会い、次に目指す場所が浮かび上がる場所を、と名付けられました。

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旅人が、地元の人と食につながることのできるラウンジ

「FARO」のオーナーは、イタリアンシェフの北林由布子さん。「FARO」の入る建物の3階で、15年以上にわたり「イタリアンカフェダイニング LaStanza(スタンツァ)」を営業しています。

この建物は、元々北林さんの両親が洋品店を営んでいたビル。洋品店を閉店するに伴い、この春ゲストハウスとして生まれ変わりました。

「FARO」は、1階がカフェラウンジ、2階がドミトリー(宿泊施設)で、3階は「イタリアンカフェダイニング LaStanza(スタンツァ)」がそのまま営業します。
「スタンツァ」の料理は、地元食材にこだわったイタリアン。「FARO」でも同じ食材を使ったメニューが提供されるので、地元食材を楽しむことができます。contents_image2.JPG

また、この「FARO」をオープンするにあたり、約3年前から地元住民やゲストハウスオーナーなどと協働したワークショップや、改装資金を募るクラウドファンディング、市民参加のDIYなどが行われており、オープン前からかかわった地元の人がたくさん訪れています。

旅人が地元の人と交流するのは、実は結構ハードルが高かったりしますが、「FARO」では、旅人と地元の人がつながる機会を大切にしています。contents_image3.jpg

クラウドファンディングに参加した人たちの名前が記されたプレート。宿泊スペースに上がる階段脇に設置されています

「FARO」のはじまりは商店街の危機

北林さんの両親は、いわき駅前商店街で洋品店を運営していました。北林さんは、幼少時代から高校卒業まで商店街の中で育ち、多くのいわきの、そして地方都市の若者がそうであるように、高校卒業後は東京へ進学します。

「とにかく東京に出られればどこでもよかった」、と当時を振り返る北林さん。東京で学生時代から続けていた演劇や飲食系、エンターテイメントの仕事をしていた北林さんですが、地元に帰るたびに地元の商店街の活気が無くなっていることが気にかかっていました。

北林さんは30歳を前に、地元で飲食店を経営することを決意。専門学校に通い、料理や経営を学び、15年前に両親の経営するビルの3階、つまり、「FARO」の3階に2004年、「イタリアンカフェダイニング LaStanza(スタンツァ)」をオープン。本格イタリアンをいわきで楽しめるお店として精力的に運営していました。

2011年3月に発生した東日本大震災と東京電力福島第一原発事故は、いわき市にも大きな影響を与えました。いわき市は、原発から30キロ圏内の警戒区域には含まれなかったものの、屋内退避となりました。いわき駅前から人影が消え、自主的に市外に避難する人も多くいました。

「このままではいわき駅前の商売が死んでしまう」、今までの経営とは全く別の観点で商売を考える必要を感じたとき、北林さんは地元の生産者たちに出会います。風評被害にさらされながらも、自分たちで安全性を確認し、なにより新鮮でおいしいものを生産する地元の生産者に触れ、それを食材として料理を届ける。そのことが北林さんの使命となりました。「FARO」で提供されるメニューも、同じ地元で生産された食材を使っています。contents_image4.JPG

「FARO」1階のラウンジでは、「スタンツァ」仕込みのドリンクや軽食を楽しむことができます

いわき駅前にゲストハウスをつくった理由

震災による危機を乗り越えたスタンツァですが、2019年にいわき市内に「イオンモールいわき小名浜」がオープンします。小名浜は、いわき駅前と並ぶいわき市内の商店圏。その計画を聞いた時、いわき駅前でイタリアンレストランを運営する北林さんは、このまま何もしなければ、駅前商店街が衰退してしまう、という危機感を持ちました。
市民、特に若い人たちに、魅力を感じてもらえる駅前の施設とは。そもそも駅前商店街自体を魅力的にするにはどうすればいいのか。contents_image5.JPG

北林さんの学生時代には、駅前商店街の中にお気に入りのお店や溜まれる場所があり、今その建物が無くても、商店街には思い出が多く詰まっています。ですが今の駅前には、若者が魅力を感じ、地域の大人と触れ合える場所がない。そういった場所がなければ、地元に若者が帰ってくるはずがない。若者たちが魅力を感じ、地元の人も集まれるような場所ってどんなところだろう......。そこで、北林さんがたどり着いたのが、「駅前のゲストハウス」だったのです。contents_image6.JPG

いわき駅から歩いてFAROへ FAROから福島県浜通りへ

「FARO」は、いわき駅を背にして、徒歩5分で到着します。
ラウンジで、地元の人といわきの食を楽しみ、ドミトリーで休んだ後は、地元の人に聞いたいわきの町に繰り出しましょう。

実はいわき市は、東京23区が2つ入るくらいの大きな町。地域ごとに違った味わいがあります。海側に行って、アクアマリンふくしまや魚市場を楽しむのもよし、山側に行って、森の中のオシャレカフェを楽しむもよし、温泉街に行って湯めぐりをするのも一興です。またいわき市の先には、東日本大震災と東京電力福島第一原発事故からの復興の道を力強く歩む双葉郡があります。

「FARO」を拠点に、福島県浜通りの現在地点を、自身の目と足で確かめてみてはいかがでしょうか。美味しい料理と地元の人たちの笑顔が待っています。contents_image7.JPG

FAROの入口の床に描かれた、いわき周辺の地図

Guesthouse & Lounge FARO iwaki

住所 〒970-8026 福島県いわき市平三町目8-2 やまとビル
電話番号 0246-25-7188

HP
https://faro-iwaki.jp/
Facebook
https://www.facebook.com/faro.iwaki/

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