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地域の様々な課題をITで解決していきたい

2021.12.28

ICTスマート捕獲システム「Kagatta」協力企業
株式会社コー・ワークス様

東北で急増しているイノシシやクマ、シカなどの鳥獣被害。各自治体は地元の猟友会などの狩猟従事者と協力して捕獲対策を行っていますが、猟師の高齢化が進み、仕掛けたワナを見回ることが大きな負担になっています。ドコモはこうした課題の解決策として、ICTを活用し、装置をワナに取り付けると振動を感知し、GPS付きでメール通知する製品を開発。基板を収めるケースと基板の製作を仙台に本社を構えるコー・ワークス様に依頼し、2021年3月に商品化が実現しました。

---------ドコモ: コー・ワークスさんとのご縁は、震災後に福島県相双地区で立ち上げた、助け合いマッチングサイトがきっかけでした。当時はとにかく人手が足りなかった相双地区で、要支援者と支援者をつなぐサイトは大変喜ばれました。コー・ワークスさんはその頃から、社員の皆さんが熱い思いを持って地方創生に力を入れていらっしゃった印象です。

コー・ワークス様: 当社は、「つくる技術」と「考えるちから」で、ひとやモノ、そして企業や地域をつないで、様々な課題を解決したり、新しい価値を創造していく、ということを考えている会社です。もともとはIT業界でソフトウェアを手掛けていたメンバーが多いですが、今は基板などのハードを作るメンバーもいます。それぞれが得意なことを一生懸命やって、それを会社としての力にし、社会に貢献したいと思っているので、熱い印象があるのかもしれませんね(笑)。(小堀さん)

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お話を伺った副社長の小堀 幸彦さん

---------ドコモ: 今回ご協力いただいたのは鳥獣害対策製品です。最初はどんな印象でしたか?

コー・ワークス様: ぼくは山形県出身なんですね。実家の周辺はクマが出るところで、解体も見たことがあります。ただ、仙台に来てからは獣害に関してあまり耳にすることがなかったので、ご相談いただいた当時は、東北でそこまで被害が拡大しているとは知りませんでした。ご説明していただく中で、いろいろと勉強させていただきました。(白田さん)

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試行錯誤を繰り返して完成した製品「Kagatta」※。
防水・防塵で、動物による強い衝撃にも耐える作りを実現しながら、現場での使いやすさにも徹底的にこだわっています
※「Kagatta」はセコム株式会社、ファームエイジ株式会社の特許を使用し実用化されました。

---------ドコモ: この製品は、ワナに取り付けて、獲物が入ったときの振動を感知するとGPS情報付きでメール通知するというものです。猟師の方々に実験的に使っていただく中で様々な要望が出て、何度も試作をしていただきましたが、ご苦労されたのはどんな点でしたか?

コー・ワークス様: 一般的に精密機器というのは、激しく動かしたりしないのが前提です。でも、この商品はむしろ逆で、大きく揺れたり、噛まれたり、ぶつかられたりすることが前提です。しかもそうした衝撃に加えて、自然の中ですから、雨の心配もしなくてはいけない。一般的な機器とは違う視点で作らなくてはならなかったところですね。(白田さん)

コストをいかに低く抑えるかというところにも苦労しました。当社でも地域のイベントに参加したりして市場調査を行ったんですが、多くの自治体が鳥獣被害という課題を抱えていて、対策にあまり費用をかけられない状況だと知りました。ワナに取り付けて、振動するとGPS情報付でメール通知する製品を開発していると説明すると、共感してくださる方は多いんですが、予算がないとおっしゃるんですね。高性能と低コストの両立が大変でした。(髙橋さん)

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CO-Step事業部のリーダーで、
プロダクト事業部のエンジニアでもある髙橋 亮介さん。
新卒で入社後、初めて製品化まで携わった製品が
Kagattaなのだそうです

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モノづくり事業部 CTO(ハード)の白田 正樹さん。
現場でのケースの扱いやすさに徹底的にこだわりました

高いユーザビリティを実現した点も苦労したことの一つですね。いくら性能が良くて安くても、使いにくければ意味がないので、現場の猟師さんのお話を参考に、使いやすさにこだわりました。高齢の猟師の方が多いとお聞きしていたので、たとえばバッテリーを充電式ではなく交換が簡単な電池式にしたり、節電のため一定時間通知が来ないよう調整ができるつまみをつけたりしています。(白田さん)

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猟師さんが山の斜面などで扱うことを
想定し、片手でも扱える仕様に。
ケースをヒンジで繋いでいるので、フタが落ちません

--------ドコモ: 高性能と低コスト、使いやすさを同時に実現していただいて、おかげさまで「コンパクトで使いやすい」と、猟師さんからの評価も高いです。

コー・ワークス様: ありがとうございます。この製品に関わらせていただいて、改めて様々なことを考えさせられました。地球温暖化もあって、イノシシの生息域が広がって、北上してきているとも聞きます。猟師さんの負担は増える一方だと思うので、この製品が少しでも役立ってくれるといいと思っています。

ドコモさんは地方創生に力を入れていらっしゃいますし、私たちも地域に貢献したいという思いが強いので、今後も私たちが得意なことで、協力できたら嬉しいなと思っています。

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テレワークを活用して地方創生に貢献する
取り組みも行うコー・ワークス様。
温泉が近いという仙台の地域性を生かし、
「湯治ワーク」を勧めているのだとか

<チームレインボーより>
仕事にこだわりを持った方々が集まっているコー・ワークス様。今回のKagattaでも、こちらからの要望に対し、とても細かな配慮で応えていただきました。
全国的に少子高齢化で人口が減少する中で、ITを使って豊かな社会を実現したいという思いをお持ちで、ドコモの考え方と通じるところも多々あります。
今後もご協力、よろしくお願いします!

関連するサイト

農作物の鳥獣被害が拡大! ICTで捕獲従事者のワナ見回り負担を軽減
https://rainbow.nttdocomo.co.jp/tohoku/know/-ict.html

株式会社コー・ワークス

企業HP
https://co-works.co.jp/
Facebook
https://www.facebook.com/coworks.jp

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