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体験型のご当地丼ぶり「瓶ドン」を、宮古の新たな名産に

2023.02.08

宮古瓶ドン

岩手県の沿岸部で、リアス海岸で知られる三陸海岸に面した宮古市。世界三大漁場の一つである三陸沖では、毎日新鮮な魚介が水揚げされています。宮古でとれた海鮮を牛乳瓶に詰め込んだ「瓶ドン」が、食で宮古を体験でき、海の幸を堪能できると、宮古の新名物として注目をされています。

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岩手県宮古市といえば、三陸復興国立公園を代表する景勝地である「浄土ヶ浜」や絶景スポットとして有名な「青の洞窟」などが観光の定番です。観光地だけではなく、宮古沖で水揚げされた、サケやサンマ、イカなどの海産物が豊富なことも魅力のひとつです。

「景色や美味しい海産物はたくさんありますが、飲食で宮古の名産はと『これだ!』と誇れるものがなかったんです」。
そう話すのは、一般社団法人宮古観光文化交流協会、事務局員の濱田和幸さん。瓶ドン誕生の経緯から、込める想い、今後の展望について伺いました。

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一般社団法人宮古観光文化交流協会 事務局員の濱田和幸さん

誕生のきっかけは意外なところから

新しいグルメとして誕生した瓶ドンは、「見た目鮮やか、盛り付けて楽しむ、食べて美味しい」という、3つの魅力が詰め込まれています。

瓶ドンが考案されたのは2018年の初めころ。前任の担当者が、「宮古の名産を売り出したい」と考えていたところ、思いがけないところから瓶ドンのヒントを得たそうです。

宮古市では、ウニを牛乳瓶に入れて保存、販売しています。生まれも育ちも宮古市の濱田さんも、物心がついた時からそうだったと話します。
「都会や他の地域でも、ウニは牛乳瓶で売っているものだと思っていました。ウニが木箱や木の板にのって販売されているのを知った時は、ちょっとしたカルチャーショックを受けましたね」。

獲れたてのウニを、減菌処理を行った海水と一緒に牛乳瓶に入れて保存するスタイルが、宮古では一般的です。今まで普通の光景として捉えていたことが実は、他の地域では違う事実だと知り、発想の転換が生まれます。
独特のスタイルだということを知り、「牛乳瓶に宮古の海鮮を詰め込んだらおもしろいのでは⁉」と閃いたそうです。

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考案から販売に至るまで、宮古観光文化交流協会がリーダーシップをとり、市内の飲食店と一緒に試行錯誤を繰り返し、誕生したのが「瓶ドン」です。

新鮮食材が織りなす鮮やかな見た目

瓶ドンの魅力の一つとして、まずはその見た目です。新鮮な海鮮が牛乳瓶の中で、綺麗に層を作っているのが、とても見事です!
見た目のインパクトと、一度見たら忘れられない彩りを考えるのは、一番苦労した点でもあるそうです。

「『宮古の食文化を盛り上げていこう』というコンセプトだったので、瓶に入れる食材は宮古産のものとしています。海のものに限らず山のものでもいいので、お店によっては、山芋を使っているお店もあります。だからといって、食材をただ詰め込んでいる訳ではないんです」。

瓶に詰める順番も、色味や見た目、食材の味付け方法などを加味して、何度も改良を加えました。
たれをつけた食材だと、瓶に入れた時に下に沈んでしまったり、繊細なウニを下に入れると潰れてしまう、順番によっては味がまだらになってしまうなど、それぞれの食材の特徴や味つけを考慮して、計算されたうえで詰め込まれています。

Photo4.jpg味つけや作り方、使う食材もお店によってそれぞれ異なるそうです。
「どのお店も、基本の瓶は一つあります。ほとんどのお店で使われている具材は、メカブとイカです。あとは、夏になればウニがたくさん入っていたり、冬になると真鱈やカニなど、時期や獲れる食材によって、瓶の中身も違ってきます」。

現在、瓶ドンを提供している飲食店は市内に10店舗。瓶ドン定食として、ランチメニューで出されています。他にも、3つの宿泊施設で瓶ドンを食べることができ、瓶ドン付きの特別な宿泊プランが登場するなど、取扱店も増えてきているそうです。

お店が増えた分だけ種類も増えているので、宮古に来た際は、瓶ドンの食べ歩きや食べ比べもおすすめです。

新感覚の食の体験

瓶ドンの最大の特徴が、今までになかった「体験型グルメ」ということです。

丼ものは、ご飯とおかずを一つのどんぶりの上に一緒にのせて食べるものですが、海鮮丼もその一つ。通常、ご飯の上に海鮮がのった状態で提供されますが、瓶ドンは自分でご飯の上に好きなように海鮮をかけることができます。食べる前の見た目にこだわり食材の配置を気にしてかける人や、豪快にそのままぶっかけ丼にする人など様々です。

食べる直前まで、ご飯と具材は別々なので、ほかほかご飯の上で海鮮が温まりすぎてしまう心配もありません。自分のタイミングで盛り付けができ、自分のベストな状態で食べることができます。

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「実際、写真のように綺麗に盛り付けるのは難しいのですが......()でも、瓶ドンを初めて食べたお客様からは『珍しい』『おもしろい!』という声をいただくことが多いです」。
まさに食を通した感動体験といえるでしょう。

宮古に来て体験していただけるのが一番なのですが、それが難しいという方は、通販でのご利用も可能です。

「通販を始めたのは、20206月からです。宮古に来て瓶ドンを食べてもらうことが趣旨ではあったので、実際に来て体験してもらいたい。というのが本音です。ただ、コロナ禍になって、行きたくても行けないという状況が長く続いたので、ご自宅でも瓶ドンを体験してもらえたらと思いました。そして、より多くの人たちに宮古の瓶ドンを知ってもらうために、PRも兼ねてスタートさせました。」

通販で販売されるようになってから、認知度が上がり、売り上げも伸びたと話す濱田さん。
「このまま認知され続けられるように、もっと地元から盛り上げていきたい」との想いもあるそうです。

2022年6月に東京都赤坂で開催したドコモの復興応援マルシェでも、瓶ドンは大人気で、販売開始から2時間以内には完売してしまうほどでした。Photo7.jpg

関連記事:東北の恵みを再び赤坂に! 「東北復興 みちのく★マルシェ2022 in赤坂インターシティAIR」(前編)
https://rainbow.nttdocomo.co.jp/tohoku/know/-2022-inair.html

まずは宮古で味わってもらいたい

宮古の食の名産として、これからもたくさんの可能性を秘めた瓶ドン。最後に、今後の展望を伺いました。

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「宮古の瓶ドンが認知されてきているなと手ごたえは感じています。ただ、地元宮古の人たちからは、認知されているのかな?という不安はあります。『宮古で一番のおすすめは?』と聞かれたときに、『瓶ドン!!』と宮古の人全員に言ってもらえるくらい、名物にしていきたいですね」。

濱田さんは、地域外だけではなく、地元の人たちにも認めてもらえるような仕組み作りにも、これから力を入れていきたいとのこと。
瓶ドンを食べる機会が少ない子どもたちへ向けた施策や、各飲食店の瓶ドンを集めて「瓶ドンフェスタ」といったような、イベントの開催も目標にしています。

「三陸道ができたおかげで旅行客だけでなく、日帰りで宮古に立ち寄るお客さまも増えました。浄土ヶ浜を観光して、お昼は瓶ドンを食べる!という流れができればいいなと思っています。ぜひ現地のお店で、見て、体験して、食べてもらいたいですね」。

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宮古駅前から徒歩1分のところにある「蛇の目本店」の瓶ドン。
1本の牛乳瓶に詰めきれないとの理由で、大小2本の瓶にぎっしりと新鮮なネタが入っています。

実は、通販で販売されている商品に比べて、お店で提供されている瓶ドンは、ひとまわり大きい牛乳瓶に詰められています。
通販では冷凍保存をしているため、使用できる食材も限られているそうです。その点、お店では、旬の新鮮な食材を、その場で詰め込んでいるので、味も鮮度も抜群です。

まずは、宮古で新感覚の食の体験をしてみませんか??

【取材・記事執筆】
一般社団法人トナリノ 吉田 ルミ子

2022.03.03

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ー「住田からあげ大作戦」が始動!

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一般社団法人 宮古観光文化交流協会

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